2020-07-11「第52回IDPA初心者セミナー&マッチ」開催レポート

ゼロからスタートしたIDPAですが、少しずつ試合が回るようになってまいりました。今回はルールセミナーとミニマッチに加えて、新たに「PCC」部門のテストもやってみました。

御堂筋シューティングクラブのIDPAマッチはこんな感じで行われています。元は実銃の競技ですが、御堂筋シューティングクラブではIDPA台湾と協力してエアソフトガン部門の正式化を目指して活動しています。

IDPAでは毎回ステージの配置が変わります。射撃の指示は最低限のものしか与えられないので、自分で射撃のプランを組み立てていくのですが、これが最初は結構難しい。例えばこのステージ。奥の方にある的を撃ってから、手前に下がってきて左右の的を撃ちます。こう書くととても簡単そうです。

実際は「銃口を奥に向けたまま動くこと」という安全ルールがあったり「壁の向こうの的は見えてきた順番で撃つこと」というゲーム上のルールがあったりします。野球でいえば「バットで人を叩かない」サッカーで言えば「ボールは手で持たない」というのと同じことなのですが、実際に撃ちながら学ぶのは大変なので最初は座学からやっていきます。

座学の後は弾が出ないレーザーピストルを使ってのリハーサルをやります。何事も起こらなければそれはそれでいいのですが、不安定な姿勢でよろけたり、撃つ順番を間違えたりといったエラーで慌てているときほど、銃口が危険な方向を向きやすいということを体験してもらいました。

今回、試験的に「PCC」部門のマッチを開催しました。PCCとは強力なライフル弾ではなく、他のハンドガンと同じ小型の弾丸を使うライフルです。実銃の場合、弾が強力になると近くの的を撃つのが危険であったり射撃場の防護設備も専用のものが必要になったりしますが、PCCであればハンドガンと同じコースを撃っても大丈夫、ということで人気が出てきている部門です。IDPAでも2017年から正式部門に昇格しています。

長いダミー銃というのはなかなかないのでリハーサルでは傘で代用。気をつけないとすぐバリケードに引っ掛けたり、銃を振った勢いで姿勢が崩れたりするので、ハンドガンとは違った扱いが必要になります。

日本のスポーツ射撃ではハンドガンが主流でしたが、近年はこうしたライフルを使った試合も増えてきています。ただハンドガン以上にサイズや操作方法が多様なため、安全管理や円滑な進行にとって問題がないかどうか様子を見ながらの開催となります。

ステージ数を増やし、参加者を増やし、IDPAをやるクラブを増やし……となるとこうした競技の進行ができるチームが複数必要になってきます。射撃だけでなく審判をして、採点をして……というサイクルもだんだん回りつつあり、全員が参加できるようになってきていますので、可能性は様々に広がっていくのではないでしょうか。

試合後は「もっとたくさん撃ちたい」「月に2回やりたい」という声も聞かれました。今後も座学や初心者セミナーを通じてIDPA射手を増やし、試合の機会・規模を増やしていけるようにしていくつもりです。ぜひ一度、御堂筋シューティングクラブのIDPAセミナー&マッチにお越しください。お待ちしております。